Aperitivo(アペリティーヴォ)
食前酒。食事前にこれからの料理に向けて軽く胃を刺激させるのと
後述のストゥッツィキーノの消化を助ける為。
とはいえ無理して頼む必要は無いが、やっぱり夜のレストラン等に行くときには最低限
の知識が必要だ。カクテルについてはまた別項目で詳しく述べさせて頂くとして、
最近のはやりはやはり、スパーリングスワイン(シャンパンやスプマンテ等発泡性白ワイン)
に柑橘類の果汁で割った物(ベリーニとかミモザとか)等の軽いカクテルが飲みやすくてお奨め。
まぁベースとしては白ワイン、ソーダ、スパーリングスワインのこの3つ。
ジンだのベルモットだのテキーラだのの知識はあんまりいらないと思う。個人的に。
そこらへんの知識は筆者と一緒に勉強しようではないか(爆死)
仏は仏で述べさせて頂くとすると、アペリティーヴォに関してはこれくらいか。
まぁあくまで食前酒なので、度数の高いものを飲んであまり胃を活発化させると
胃が痛むので、ほとぼとに。せいぜい5〜10度と行った所か。
・Stuzzichino(ストゥッツィキーノ)
発音がややこしい。人によってはストュットュキーノ等と発音してる人もいるくらいなので…
席に付くと何も言わずに出てくる。(出て来ない事が日本では多いね(^^;)
付け出し=おつまみという解釈で結構。ただ伊の商売戦略としてはご存知仏や伊では水は出ない。
そこで前述の食前酒等を売るためにという考えから生まれたらしい。やっぱり料理だけ売っても仕方無い、
お酒も売ってしまえと大阪人顔負けの商人魂である。(^^;まぁ伊の付け出しと言えば、
グリッシーニ(細長いパン)やブルスケッタ(バゲットを焼いてそこににんにくとオリーブ油を塗る)
が殆ど。でも日本ではここにサラダが来て後述のアンティパストが無くなったりとややこしい所もある。
・Antipasto(アンティパスト)
複数形はAntipasti。前菜。直訳するとラテン語で「料理の前に」という意味。
仏語のオードブルも作品外という意味であり、それらの事から解かるように、
昔のコース料理にはこのアンティパストは含まれていない。
コース料理ではないが、この言葉はかなり昔からあり、アンティパストを食べる習慣は、
昔から合ったとされる。まずレストランに入った時、とにかく空腹で腹に付くのだから
メインが出る前までに軽く腹に溜める料理を出さなくてはならない。そういう意味で作り置きが
多く、冷たい料理が多い。特に日本ではサラダが席に付いてすぐ出て来るだろう。
温かい料理もあるが、メインに連れ徐々に忙しくなる厨房では温かい料理は出すのに
手間がかかるので外す所も多い。(90%は冷たい前菜)
イタリアではあらかじめ作っておいたアンティパストを入り口にならべ、客がその中から好きなのを選ぶ
スタイルが多い。入った瞬間に食欲や次の料理への期待感を持たせるイタリアならではの作り方だ。
日本でもこのスタイルと同じまた似たスタイルをもちいており、次の料理に期待を持たせる事が必要で
あると同時に、決してこの段階で満腹にさせてはいけない。
補足*よく使われる「Antipasto misto」とは前菜の盛り合わせの意味。↑のように伊ではあらかじめ
作られていて自分で何種類かを選び食べるスタイルが多い。
・Primo Piatto(プリモ・ピアット)
複数形はPrimo Piatti。Primo→(最初)1番目の〜、Piatto→皿という意味。
アンティパストの次に続く料理で、仏料理ならここにスープが来るのだが…
伊料理では独特の分化である、スープ(minestora/ミネストラまたはzuppa/ズッパ)、
パスタ(pastasciutta/パスタッシュッタ)、米(riso/リーゾ)が入る。
スープといっても仏のように何時間もかけて丹念に取るスープではなく、
日本のようなごちゃまぜスープ等、食べるスープが多い。
また伊人はスープを食べる事は殆どせず、パスタやリゾットと言った物を好んで食べる。
パスタ、リゾットに付いてはまた別項目で詳しく解説する。
どちらにせよ、美味い店はまずこのプリモが美味く無い事には話せない訳で…基本中の基本、
スパゲッテイ・アーリオ・オーリオを作って貰ってはどおでしょう…
尚、今現在わかっているだけでパスタ生地の種類が200、
(パスタの)料理が1000以上あるというから驚きである。
またプリモ・ピアットの事を伊ではLEGUMI(レグミィ)と表記する事もある。
野菜のという意味で使われる。プリモとは別に表記されたり、ズッパの項目に
パスタがあったりとまちまちなので…メニューはよく調べてみるべし。
大抵はprimoと書いてあるがasciutto/-e(アッシュット/テ)と言って、乾いたパスタの事を指す言葉で
書かれている事もありややこしいが、上記の単語を覚えておけばわかるハズである(^^;
・Secondo Piatto(セコンド・ピアット)
複数形はSecondo Piatti。Secondo→2番目のという意味。
ここに仏でいうメインデッシュが当る。肉、魚のどっちがか来る事が多い。
日本では古来よりの文化で1品を少なく、数多く食べるという考え方がある為、
全体的な量を減らし、皿数を増やす系統の店も多い。またお互いに交換しながら食べるのも日本ならではの食べ方だ。
その為、パスタ、リゾット、肉、魚と終わって見れば皿数が7つだったと言う事もよくある。ここらへんは
値段によっても変わって来るのだが。だが欧米諸国(米国含む)では一皿盛りが多い。
伊では海に面した地域は魚(シチリア、ジェノバ、ヴェネチア等)が多く、内陸部(ローマ、フィレンチェ)では肉が主となる。
またここに付いてくるContorno(コントルノ)、付け合わせは店によっては別途に頼む場合もあるので…注意が必要だ。
とはいえ大体付け合わせは付いてくるものだが(^^;どちらにせよ、料理に付いてはまたレシピなり
料理史なりで見てもらい、仏との違いを認識して欲しい。
どうでもいい事だが…肉料理を表すcalne(カルネ)、魚料理を表すpesce(ペッシェ)ぐらいは覚えておきたいものである。
・Piatto unico(ピアット・ウニコ)
ピアット→皿、ウニコ→唯一の、単品の〜という意味。プリモとセコンドが合体したような料理。
日本ではこういう記述はまずしないが、普段のイタリアンレストランはみなこのスタイルだと思う。
肉か魚を食べる。スパゲッテイだけを食べるといった感じか。
元来、ファミレス等では一皿に全ての料理を持ったスタイルが多い。忙しいという意味もあれば…
全て盛って皿を使わないようにする効率化の意味もある。どちらにせよ日本では、パン、サラダ、
そしてこのピアットウニコ、デザート、コーヒー(紅茶)というランチスタイルもまた多いのではないのだろうか。
尚、辞書にわるとウニコには珍しいの意味も含まれており、珍しい料理もこれに該当すると言う事を示して置く。
・stagione(スタジオーネ)
季節のという意味。つまり季節限定、旬限定のメニューの場合、必ず書かれていると思っていい。
イタリアでは秋と言えばトリュフやポルチーニのフレッシュな物が手に入り、リゾットとして炊いたり、タリオリーニ
にみじんぎりのトリュフをふってみたり。他にも季節限定の野菜や秋から冬にかけて許されている狩禽類等…
季節ならではの味が楽しめる。
・Formaggi(フォルマッジィ)
チーズの事。イタリアの食卓でもチーズは大活躍で、パルメザン、ペコリーノ、リコッタ、モォツァレッラ等々…
色んなチーズがある。コース料理に置いてはメインの料理が出た後に自分で食べたいチーズを選択して食べる事が出来る。
・Dolce(ドルチェ)
複数形はDorci。直訳して甘い。種類は豊富だが…仏と比べるとちょっと見劣り。でも美味さでは伊が上。
季節のフルーツ、そして一世を風靡したイタリアンジェラート、ティラミス、ミルフィーユ、カッサータ、トルタ(タルト)等々
料理を食べた後に別腹なのもうなずける(^^;特にフルーツ系、アイスクリーム、タルトの順で多い。タルトは種類も多く、
ここらへんが仏との区別が付けにくいのだが。尚、コーヒーと一緒に出てくる小さいお菓子は伊語ではPiccola pasticceria、
(ピッコラ→小さい、パスティチェリーア→仏語でパティシエ。この場合はお菓子)で、小さいお菓子となる。
何にせよお菓子以外の意味も持つドルチェ。セイ・ドルチェと言えば「とろけそうに綺麗だよ」だそうだ(^^;
まったく伊男ってのは、、って事で伊で可愛い女の子を見つけた男性は是非とも、こんな歯の浮くセリフを
使ってみよう?(路線ずれた?(笑))尚、お酒にドルチェと付けば甘口となります。(例 Marsara dolce(マルサラの甘口))
・Caffè(カッフェ)
食後に飲む物。(汗)というのはさて置き…筆者にコーヒーに関しての知識が無いので割合させて頂く。(^^;
(コーヒーってコーヒー豆を煎るとかローストして飲むものだというぐらいの知識しか無いです(汗))
イタリアのコーヒーと言えば大きく分けて3種類…普通のコーヒー、イタリアの定番エスプレッソ、カプーチーノである。
まずイタリアでは普通のコーヒーは飲まない。ので省略する。エスプレッソはその名の如く「超特急」だとか「急ぐ」という
意味から来ており、イタリアンロースト(別項で解説)と呼ばれる深煎り豆を蒸気で圧縮し抽出したコーヒーの事である。
通常伊ではカフェで通じる。カプチーノはコーヒーに蒸気で沸かした(エスプレッソの機械を使用)牛乳を泡立ててかけたもの。
よく料理等でもカプチーノ仕立てといってこの技法を用いたりする。ちなみにこのコーヒーは普通朝に飲むもので…
昼や夜には飲まない。飲むのは子供だけとされており、カプチーノを頼むと言う事は腹が一杯になっていないのを暗示するらしい。
(食後に牛乳だし(^^;)どちらにせよ…イタリアでは朝〜昼がカプチーノ、1日中飲むのがエスプレッソと認識すればいいだろう。
コーヒーも一つの商品であり、料理が美味しい店はコーヒーも美味しいのだ。
ちなみにエスプレッソは砂糖をたっぷりいれて飲むのが通ですよ。
・Digestivo(ディジェスティーヴォ)
食後酒。食べた後の胃を刺激する消化剤といった感じで、アルコール度数が高い物を少し飲んで腹を染めてやるのだ。
イタリアで定番の食後酒といえば…ぶどうの絞りかすを蒸留して作られる「グラッパ」、「サンブーカ、アマーロ」の様に薬草入り
リキュールで消化を助けたり…また南イタリアでは「レモンチェッロ」というレモンの皮から取ったリキュールも好まれる。
食後酒と言う事でちょっぴりたしなむものであくまで消化を助けるのが目的。なので飲み過ぎは厳禁である。
・Coperto(コペルト)
とりあえず…イタリア料理のコースは以上のような感じなのだが…勘定の際に料理、サービス料、税金以外に取られるものが
あることを忘れてはならない。大体\500〜1000ぐらいだが…店の格によってまちまち。レストランが出来た頃の慣例らしい。
ちなみにコペルトにはテーブルチャージ料(いわば席料)やパン、ストゥッツィキーノ、皿やナイフ、フォーク、クロス等の値段。
メニューの何処かに書いてあるので探してみるべし。
・Bevanda(べヴァンダ)
飲み物の事。別に頼むので勿論料金は別途。アルコール飲料や水、ジュース等が該当する。